さくら VPS で WordPress を動かす – 前編 (CentOS7 + nginx + php7)
はじめに
さくらの VPS (1G SSD) に、nginx, php をインストールして、wordpress を動かすまでの前編です。
注意事項
- コマンドはすべて root 権限での操作です。
目次
環境
- VPS : さくらVPS 1G SSD
- OS : CentOS 7.3
- その他 : nginx/1.10.2, PHP 7.1.0, MariaDB 5.5.52, WordPress 4.7
yumリポジトリの追加
パッケージをインストールするため、yum リポジトリを追加します。
EPEL リポジトリのインストール
EPEL リポジトリをインストールします。CentOS7 には、epel-release パッケージが含まれているため、ファイルを取得せずにそのままインストールします。
1# yum install epel-release
EPEL リポジトリのバージョンを確認します。
1# rpm -qa | grep epel 2epel-release-7-8.noarch
--enablerepo
オプションを付けないと実行できないよう変更しておきます。
/etc/yum.repos.d/epel.repo1[epel] 2- enable=1 3+ enable=0
Remi リポジトリのインストール
続いて、Remi リポジトリをインストールします。
1# yum install http://rpms.famillecollet.com/enterprise/remi-release-7.rpm
Remi リポジトリのバージョンを確認します。
1# rpm -qa | grep remi 2remi-release-7.2-1.el7.remi.x86_64
初期値で、--enablerepo
オプションが 0
になっているはずですが、一応確認しておきます。
/etc/yum.repos.d/remi.repo1[remi] 2enable=0
nginx (エンジンエックス)のインストール
yum にて、nginx をインストールします。
1# yum --enablerepo=epel install nginx
インストールされた nginx のバージョンを確認します。
1# nginx -v 2nginx version: nginx:1.10.2
サーバ起動時に、nginx が自動で起動するように設定します。
1# systemctl enable nginx
nginx を起動して確認します。
1# systemctl start nginx
ブラウザからアクセスし、「Welcome to nginx on Fedora!」と書かれたページが表示されれば成功です。
- サーバルート :
/usr/share/nginx/html
- 設定ファイル :
/etc/nginx/nginx.conf
php のインストール
wordpress を動作させるために、php をインストールします。今回は、php7 と他に必要なパッケージも一緒にインストールしておきます。
1# yum install --enablerepo=epel,remi-php71 php php-mbstring php-pear php-fpm php-mcrypt php-mysql
- php-mbstring : マルチバイト用の拡張モジュール
- php-pear : PEAR パッケージ
- php-fpm : FPM (FastCGI Process Manager) は、php のFastCGI実装のひとつ。主に高負荷のサイトで有用な追加機能が用意されている
- php-mcrypt : 暗号化用モジュール
- php-mysql : mysql 用のパッケージ
バージョンを確認します。
1# php -v 2PHP 7.1.0
php-fpm の設定
php-fpm の設定ファイルを開き、ユーザーとグループを apache から nginx に変更します。
/etc/php-fpm.d/www.conf1[www] 2- user = apache 3+ user = nginx 4 5- group = apache 6+ group = nginx
サーバ起動時に、自動で起動するように設定します。
1# systemctl enable php-fpm
php-fpm のサービスを起動しておきます。
1# systemctl start php-fpm
nginx の設定
nginx.conf ファイルを開き、nginx で php を実行できるように変更します。
/etc/nginx/nginx.conf1server { 2 listen 80 default_server; 3 listen [::]:80 default_server; 4 server_name _; 5 root /usr/share/nginx/html; 6 7 location / { 8 9 location ~ \.php$ { 10 fastcgi_pass 127.0.0.1:9000; 11 fastcgi_index index.php; 12 fastcgi_param SCRIPT_FILENAME /usr/share/nginx/html/$fastcgi_script_name; 13 include /etc/nginx/fastcgi_params; 14 } 15 } 16}
nginx を再起動し、php のファイルが正常に表示されるか確認します。
1# systemctl restart nginx
サーバのルートに、info.php というファイルを作成します。
1# vi /usr/share/nginx/html/info.php
以下の内容を書いて保存します。
info.php1<?php 2phpinfo();
ブラウザから、info.php にアクセスし、php の情報が表示されれば成功です。
おわりに
さくら VPS でWordPress を動かす - 後編 へ続きます。